今日のイチオシ
3月24日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
鎌倉のハワイアンカフェに勤めている大村志穂(おおむら しほ)。夏のある日、志穂は英語で話しかけられ困っているところを常連客男性に助けられる。それ以降、志穂はその男性、長浜伸也(ながはま しんや)を意識するようになるが、男性客に転勤することを告げられ……。ハワイを代表する花、プルメリアをモチーフにしたサマーラブストーリー。
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"高校を卒業して、実家の花屋を継ぐべく仕事に明け暮れている少女、愛川希枝(あいかわきえ)。 ある日、中学・高校時代の友達と電話していたところ、幼馴染である城戸秀一(きどしゅういち)との関係について尋ねられた。 秀一は希枝とは違い、高校卒業後は大学に進学しており、ここしばらくは会っていない。 だが、希枝と比べて成績優秀だった彼とは、不思議と高校時代では一緒に過ごす事が多かった。 高校の卒業式以降忙しくて連絡も取っていない少年の話をした後、進学している秀一がどうなっているか気になった希枝は電話をかける。 秀一は突然の電話にも以前と同じように穏やかで変わった様子も無く、希枝は安心した。 久し振りの会話は弾み、次の祝日に会って遊ぶ約束をする2人。 当日は映画を見たりお昼を食べたり買い物をしたりと、希枝は少ない休みを満喫する。 懐かしい気持ちで秀一と1日過ごした希枝は、ふと自分と彼がどうして一緒に遊ぶようになったのか、そのきっかけを思い返す。 思春期で、ある時期までは疎ましく思っていた幼馴染と同じ高校に進み、よく話し、いつの間にか1番仲のいい異性になっていた理由はなんだったか。 これは、忘れてしまっていた想い出の薔薇の物語。"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"あこがれの沢渡(さわたり)くんは、クラスでも人気の男子。 成績優秀で、スポーツもできる。 主人公の朽木さゆりは、そんな彼を遠くから見ているだけだった。 それなのに沢渡くんは、学校からいなくなってしまって……。 遠くから見ていることもできないなら、どうしたらいい? そんなある日のこと。 さゆりは、不登校の子供を受け入れる団体で、沢渡くんを見かける。 明るく人気者の沢渡くんが、どうして? 冷たく突き放されても、彼のことが気になってしまうさゆり。 彼への思いが、控えめな性格だったさゆりを動かしていた。 「ねえ。沢渡くんはなんで学校来ないの?」 思い切って聞いてみた、月夜の晩。 彼は逆に聞いてくる。 「そういう朽木は、なんで学校行くの?」 自分の行動原理、そして将来。 沢渡くんを通してさゆりは、それらを見つめ直すことになる。 大人と子供の境界にいる高校2年生の、不安定な心。 だからこそ向き合える、ただまっすぐな恋。 彼の心は孤独で、恋が実ることは、たぶんない。 けれどさゆりは……。 恋が気の迷いなら、どうしてそんなに私をいじめるの? 欠けた月が、欠点だらけの私たちを見守っていた――。"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
人と話すのが苦手な女子高生、猪原香音(いのはらかのん)。ひとりでいるのが気楽で、休み時間もただ考え事をして過ごしているような女の子。誰も香音を気にしないし、香音にとってもそれが普通。そんな香音にとっての楽しみは……唯一話しかけてくれる浮田洋二(うきたようじ)が修正テープを借りに来てくれること。香音のたどたどしい返答も洋二は優しく受け止めてくれるのだった。そんな時間が楽しみでもあり不安でもあるネガティブな香音は、いろいろと思いを巡らして……巡らすだけで言葉に出来ない。いつしか変わることのない時間を何度も過ごし、このままずっと同じ時間を過ごすのだと、そう思った香音の前に洋二に恋心を見せる女の子が現れて……。素直な気持ちを言葉に出来ない意気地のない自分と向き合い、少しだけ踏み出すきっかけを掴む話。
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
" 毎日残業続きの私、深海杏子(ふかみ きょうこ)。あまりに疲れて帰り道を間違えたところで、深夜でも灯りの点いているカフェを見つける。お腹が空いていたこともあり、思い切ってそのカフェの戸を開けると、閉店の店内でコーヒーを淹れる練習をしている青年、一条慎也(いちじょう しんや)に出会う。 彼はお夕飯のプレートと引き換えに淹れたコーヒーを飲んでほしいと頼み、私はそのコーヒーを飲むが、何かが足りない。 足りない「何か」を探すため、私と慎也君は毎夜カフェでコーヒー談義を交わすことになる。 残業に加えて、各所のコーヒーショップ巡りも始めた私はますます忙しくなるが、一生懸命な慎也君に惹かれていき、無理をおして仕事もコーヒーの味見も頑張る。時には口論になり、時にはフォローもしあい、仲良くなっていく私たち。けれども、慎也君のそばにちらつく可愛い、いきいきとした女の子の影……。 ある日、慎也君と私が仲良く話しているところを見てしまった私は咄嗟に逃げ出してしまい、駅の階段を落ちて、入院することになってしまう。幸い無事で済んだものの、退屈な入院生活の中で、望むのは美味しいコーヒー。そこで、私は慎也君のコーヒーに「足りないもの」、そして私の仕事に「足りないもの」をようやく見つけるが……? コーヒーの香りと共に緩やかに進む恋物語。あなたの「大事なもの」は何ですか?"
3月22日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"赤川恵理(あかがわえり)、24歳。人生で1番モテる時期のはずなのに、もう3年間彼氏がいない。 損害保険会社のOLである恵理は、日々仕事に追われ、部屋はぐちゃぐちゃ、毎食コンビニ、栄養ドリンクがお友達の、女性らしさのかけらもないオッサン女子。 『せめて男の前ではか弱い女を演じてみろ』と周囲から言われるけれど、女の子らしく振る舞うのが苦手な恵理は、照れくさくてついサバサバしたキャラになってしまう。 大好物のグレープフルーツ生絞りを自分の手でガシガシ絞る姿が『可愛くない』と先輩女子たちからダメ出しをもらい、へこむ恵理。 本当は心の奥底で、素敵な恋を夢見ているのに── そんなある日。都内の劇場へダンスの公演を観に行った恵理は、1人のプロダンサー・海斗(かいと)に目を奪われる。野生の獣のように激しく踊る、圧倒的な存在感を放つ海斗を見ていると、忘れかけていた甘い痺れが恵理の胸に甦って来る。 その後、恵理はひょんな事からそのダンスカンパニーの打ち上げに誘われ、そこで海斗と意気投合する。 恵理の好物、グレープフルーツ生絞りを「俺がやるよ」とさりげなく横から奪って絞ってくれる海斗。男の人に大切にされた経験が乏しい恵理は、それだけで感激してしまう。 単純な恵理は『これはただの恋じゃないかも……きっと運命の出会いだ!』と1人心の中で叫び、数年間眠り続けていた女子力を死ぬ気で叩き起こす。 メイク、ファッションなど、気合いを入れて外見を磨きに磨いた恵理は、数日前の干からびたOLとはまるで別人だった。 すっかり生まれ変わった恵理は、再び海斗と再会する。恵理の恋は順調に進み始めるように見えたが……?"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"――真っ白な雪の上に、あなたは何を残しますか?―― 都内の大学に通う榊遥香(さかき はるか)は、現在4年生。 内定ゼロのまま2月になってしまい、就職浪人は避けられそうにない。 「今まで私、何をしてきたんだろう?」 何もできなかった大学生活を悔やむばかり。 そんな中、姉の結婚の知らせを聞き、実家の長野へと帰省する。 バスを降りて長野駅のバス停を歩いていると、懐かしい声が聞こえてきた。 高校の同級生で、彼女の初恋の相手でもある入嶋優太(いりしま ゆうた)だ。 久しぶりに優太と話しながら、彼と出会った時のことに思いを馳せる。 優太と初めて話したのは4年前、地元の図書館でのこと。 問題集を解いていた遥香に優太が声をかけ、一緒に勉強しようと誘ってきたのだ。 優太とはクラスは違ったが、成績優秀な生徒として学年中に名前を知られている。 そんな彼と一緒ならはかどるかもしれない――そう思った遥香は、彼と一緒に勉強することになる。 イケメンで成績優秀な優太は、女子からの人気も高かった。 彼との関係について、クラスメイトから問い詰められることもあった。 遥香自身も彼に惹かれていたが、彼と関係を深めていくには決定的な問題があった。 お互いの志望大学が遠すぎて、卒業後は離れ離れになることが避けられなかったのだ。 そして受験後、2人に別れが訪れる。 それから今に至るまで、再び会うことはなかった。 久しぶりに再会した優太は、雰囲気は多少変わっていたが遥香の好きだった優太のままだった。 彼に励まされた遥香は、もう1度就職活動を頑張ろうと心に決める。 しかし遥香はまだ、気づいていなかった。 優太と離れていた4年間に、彼の身に思いもよらぬ出来事が起こっていたことに――"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"岡山――彼女は気付いていた。悲しくないのに、泣くことなんてできないと。 長いトンネル、眺めるような景色もない。 窓に映っているのは、感情の抜け落ちた横顔だけ。 新神戸――彼女は戸惑っていた。奇妙な男の出現、あまりに唐突な場面転換。 純白のタキシード。巨大なシルクハット。真紅の蝶ネクタイ。 そして特技は“スズメを出すこと”。 新大阪――彼女は追想していた。古都でのひととき、9月の淡い情景を。 満開のキンモクセイの下ではしゃぐ、まるで子犬のような少年。 間違いではなく、まぼろしでもなく、たしかに彼はそこにいた。 京都――彼女は思い巡らしていた。運命という、ひどく曖昧なものについて。 ありふれた昔話の主人公に、ジンベエザメはこう言った。 「ムリムリ、絶対ムリ、やめときなはれ」 名古屋――彼女は眠っていた。夢を見る程に浅く。 標高3776メートル、日本一の霊峰。 その頂は、早くも雪化粧に染まっていた。 新横浜――まもなく、品川です。山手線、京浜東北線、東海道線、横須賀線、総武線と京浜急行線はお乗換えです。 弾丸列車はひた走る。その距離、676.3キロメートル。 失われた青春を取り戻す、3時間24分の旅。"
3月17日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"赤川恵理(あかがわえり)、24歳。人生で1番モテる時期のはずなのに、もう3年間彼氏がいない。 損害保険会社のOLである恵理は、日々仕事に追われ、部屋はぐちゃぐちゃ、毎食コンビニ、栄養ドリンクがお友達の、女性らしさのかけらもないオッサン女子。 『せめて男の前ではか弱い女を演じてみろ』と周囲から言われるけれど、女の子らしく振る舞うのが苦手な恵理は、照れくさくてついサバサバしたキャラになってしまう。 大好物のグレープフルーツ生絞りを自分の手でガシガシ絞る姿が『可愛くない』と先輩女子たちからダメ出しをもらい、へこむ恵理。 本当は心の奥底で、素敵な恋を夢見ているのに── そんなある日。都内の劇場へダンスの公演を観に行った恵理は、1人のプロダンサー・海斗(かいと)に目を奪われる。野生の獣のように激しく踊る、圧倒的な存在感を放つ海斗を見ていると、忘れかけていた甘い痺れが恵理の胸に甦って来る。 その後、恵理はひょんな事からそのダンスカンパニーの打ち上げに誘われ、そこで海斗と意気投合する。 恵理の好物、グレープフルーツ生絞りを「俺がやるよ」とさりげなく横から奪って絞ってくれる海斗。男の人に大切にされた経験が乏しい恵理は、それだけで感激してしまう。 単純な恵理は『これはただの恋じゃないかも……きっと運命の出会いだ!』と1人心の中で叫び、数年間眠り続けていた女子力を死ぬ気で叩き起こす。 メイク、ファッションなど、気合いを入れて外見を磨きに磨いた恵理は、数日前の干からびたOLとはまるで別人だった。 すっかり生まれ変わった恵理は、再び海斗と再会する。恵理の恋は順調に進み始めるように見えたが……?"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"――真っ白な雪の上に、あなたは何を残しますか?―― 都内の大学に通う榊遥香(さかき はるか)は、現在4年生。 内定ゼロのまま2月になってしまい、就職浪人は避けられそうにない。 「今まで私、何をしてきたんだろう?」 何もできなかった大学生活を悔やむばかり。 そんな中、姉の結婚の知らせを聞き、実家の長野へと帰省する。 バスを降りて長野駅のバス停を歩いていると、懐かしい声が聞こえてきた。 高校の同級生で、彼女の初恋の相手でもある入嶋優太(いりしま ゆうた)だ。 久しぶりに優太と話しながら、彼と出会った時のことに思いを馳せる。 優太と初めて話したのは4年前、地元の図書館でのこと。 問題集を解いていた遥香に優太が声をかけ、一緒に勉強しようと誘ってきたのだ。 優太とはクラスは違ったが、成績優秀な生徒として学年中に名前を知られている。 そんな彼と一緒ならはかどるかもしれない――そう思った遥香は、彼と一緒に勉強することになる。 イケメンで成績優秀な優太は、女子からの人気も高かった。 彼との関係について、クラスメイトから問い詰められることもあった。 遥香自身も彼に惹かれていたが、彼と関係を深めていくには決定的な問題があった。 お互いの志望大学が遠すぎて、卒業後は離れ離れになることが避けられなかったのだ。 そして受験後、2人に別れが訪れる。 それから今に至るまで、再び会うことはなかった。 久しぶりに再会した優太は、雰囲気は多少変わっていたが遥香の好きだった優太のままだった。 彼に励まされた遥香は、もう1度就職活動を頑張ろうと心に決める。 しかし遥香はまだ、気づいていなかった。 優太と離れていた4年間に、彼の身に思いもよらぬ出来事が起こっていたことに――"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"岡山――彼女は気付いていた。悲しくないのに、泣くことなんてできないと。 長いトンネル、眺めるような景色もない。 窓に映っているのは、感情の抜け落ちた横顔だけ。 新神戸――彼女は戸惑っていた。奇妙な男の出現、あまりに唐突な場面転換。 純白のタキシード。巨大なシルクハット。真紅の蝶ネクタイ。 そして特技は“スズメを出すこと”。 新大阪――彼女は追想していた。古都でのひととき、9月の淡い情景を。 満開のキンモクセイの下ではしゃぐ、まるで子犬のような少年。 間違いではなく、まぼろしでもなく、たしかに彼はそこにいた。 京都――彼女は思い巡らしていた。運命という、ひどく曖昧なものについて。 ありふれた昔話の主人公に、ジンベエザメはこう言った。 「ムリムリ、絶対ムリ、やめときなはれ」 名古屋――彼女は眠っていた。夢を見る程に浅く。 標高3776メートル、日本一の霊峰。 その頂は、早くも雪化粧に染まっていた。 新横浜――まもなく、品川です。山手線、京浜東北線、東海道線、横須賀線、総武線と京浜急行線はお乗換えです。 弾丸列車はひた走る。その距離、676.3キロメートル。 失われた青春を取り戻す、3時間24分の旅。"
3月15日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
学科の主席、奨学金対象、教授のお気に入りだった奈々瀬(ななせ)。そんな彼女がある事件をきっかけに留年してしまう。1つ年下の同級生たちと授業に出席することは、プライドの高い奈々瀬には耐えられないものだった。教室で孤立する奈々瀬だったが、そんな彼女に無邪気に声をかけてくる者が現れた。その名は中井川(なかいがわ)。地元に彼女のいる容姿端麗な男の子だ。年下は恋愛対象どころか友達でもありえないと考えていた奈々瀬の中で、中井川の存在は日増しに大きくなっていく。日が経つに連れ、中井川のおかげか、クラスにも段々溶けこんできた奈々瀬。中井川との接点は貸し合う小説のみ。無意識に中井川を意識する奈々瀬だが、しかし、彼女が地元にいること、年下であることに恋愛感情を持てない奈々瀬は悶々とした日々を送る。そんな日々の中、中井川と食事をすることになった奈々瀬。しかも、奢ってくれという中井川。2人は友達以上の存在になれるのか、それとも、かたくなな奈々瀬の心はあくまでも変わらないのか。何も考えていないように見える中井川は何を考えているのか。2人の関係はどうなっていくのだろうか。ちょっぴり甘酸っぱい、2人の恋のなれそめのお話。
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"とある地方にある和菓子屋の娘、椎葉美由紀(しいばみゆき)。田舎での生活に不満を抱く彼女は、都会暮らしに憧れながら学生生活を送っていた。ある日、彼女は、近所に立つお地蔵様の前で1人の青年と出会う。彼の名前は緑川陽介(みどりかわようすけ)。自転車で日本1周の旅をしている途中だという。 「変な人だな……」と思いつつ、陽介と別れる美由紀。だが、彼女が家に帰ると、そこにはなんと陽介が待っていた。ちょうど旅費に困っていた陽介は、偶然、アルバイト募集の張り紙を見て、偶然、美由紀の家を訪れたのだという。 素朴で礼儀正しい陽介は美由紀の家族から気に入られ、さっそく住み込みでのバイト生活を開始する。 突然、若い男性と同居することになって戸惑う美由紀。しかも、都会暮らしに憧れる美由紀と、田舎の美しい風景を好む陽介とでは何かと意見が食い違い、時には対立してしまう。 さらには、陽介には夜、1人でどこかに散歩に出かけるという怪しい趣味があったため、美由紀は「あの人、何か悪いことでもしてるんじゃ……」と、疑念をつのらせていく。 そんなある夜、美由紀は意を決して、「夜の散歩」に出かける陽介を尾行する。 だが、そこで見たものは、昨日までの美由紀が知らなかった素晴らしい風景。そして、彼女の知らなかった陽介の新しい一面だった。 お地蔵様が導いたこの出会いは、美由紀にどんな変化をもたらすのか? そして、2人の関係は……?"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"きっかけは『本』と『涙』と『ハンカチ』。 泣き顔を誰にも見られたくなくて、でも悲しくて仕方がなくて。ある悲しみを抱えた女子高生の志穂(しほ)が泣き場所に選んだのは、人の少ない夕方の図書館だった。 本を広げて、ただただ泣き続ける。いつか涙が枯れ果てたら、もう来ることはないだろうと思っていたその場所。 なのに……。 「その本、感動するよね」 そう言って、ハンカチを差し出してくれたのは、見ず知らずのお兄さんだった。 図書館の本を涙で濡らしてしまったことを怒られるだろうと思ったのに、お兄さんは笑顔を向けるだけ。 そして、ハンカチと、オススメだという本のタイトルを残してくれた。その2つが悲しみばかりに暮れていた志穂の心に温もりを取り戻させる。 ハンカチを返すためだけに再び訪れた図書館。お兄さんはどこの誰かも分からなかったけれど、志穂に残されたヒントは図書館だけだったのだ。 再会したお兄さんは、実は図書館の司書だという。勉強になるからと、志穂に会うような本を選んで、次から次へとオススメしてくれた。泣くために行っていた場所が次第に本を読む場所に代わり、そしてお兄さんに会うための場所になっていく。 お兄さんの名前は晴海修一(はるみしゅういち)。晴れた海のように明るい笑顔と、処方箋のような小説たちで志穂の心を癒してくれた。 次第にお兄さんへの気持ちは、慕うものから恋心へと変わるまでに、そう時間はかからなかった。 でも、お兄さんと志穂が共有できる時は、終わりのある限られたものだった。その別れは、ある日突然やってくる――。"
3月10日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"高校2年生の立花美咲(たちばな みさき)は、今時染めてもいない真っ黒な髪と、真面目な性格の女の子だ。 父子家庭で育ったため、料理や家事が得意。優等生といえば聞こえはいいけれど、冴えない見た目の地味な自分にコンプレックスを持っている。 さらに頼まれると断れない性格の彼女は、人と本音で話すのも苦手。周囲のクラスメイトたちとの間に溝を感じ、打ち解けることが出来ないでいた。 そんな美咲は、ある日失恋をする。 「地味な女は好みじゃないから」 そんな心無い言葉で唯一親しく話すことが出来た相手にこっぴどく振られ、大ショックを受けた美咲。放課後、夕焼けに染まった屋上でひとり声を殺して泣きながら、渡せなかった手作りのクッキーを捨ててしまおうとした時……上から声をかけられた。 「もったいねーよ。それ、捨てんならチョーダイ」 驚いて振り向くと……そこには派手な茶髪の男子生徒がいた。 夕日で真っ赤に染まった髪の色に圧倒され、泣き顔を見られた事に動揺する美咲。 だが腹をすかしていたらしい彼は、ビビり気味な彼女に構わずクッキーを平らげ、去って行く。 「ごちそーさん。……じゃーな、立花」 そう言い残して……。 彼は同じ学年の問題児、葛城大和(かつらぎ やまと)。 着崩した制服で派手な髪。人とつるまず授業もサボってばかり。学校内でも目立つ存在であり、美咲と最も縁遠いタイプの少年だった。 そんな人が、何故自分の名前を知っていたのだろう?疑問に思う美咲。 その後も偶然が重なり、人は自然と会話を重ねるようになる。 やがて大和の意外な家庭事情を知った美咲は、自分の家庭環境も打ち明ける。 ひょんなきっかけで知り合った彼に抱く、不思議な仲間意識。 見た目も性格も正反対だけれど、どこか似ている美咲と大和。 2人は同志のような恋のような、微妙な想いで惹かれ合っていく。"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"里山で暮らす私のもとに、ある日1通の手紙が舞い込む。それは、2年間離れ離れになっていた恋人からだった。 蛍舞う夜。帰ってきたその人は、昔と変わらずに私の隣を歩いてくれた。歩きながら、懐かしい笑顔を見せてくれた。そして笑いながら――秘密をひとつ、その胸に隠していた。 白く輝く太陽と、ぐっと背伸びをした入道雲。熱をはらんで吹き渡っていく風。 そんな真夏の前の、雨にけぶる季節。あるはずのない時間が、記憶とともに静かにめぐる。 これは蛍の光に導かれた、小さな奇跡のおはなし。"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"受験生の美緒(みお)がオープンキャンパスで出会った、大学生の涼介(りょうすけ)。 彼が舞台に立つ姿を見て、強い憧れを抱いた美緒は、涼介のいる大学に進学を決める。 その後、友人のツテで涼介と再会する美緒だったが、彼はとんでもなく『軽い』性格の男だった! ショックを受ける美緒。でも1度決めたことは諦めたくないと、涼介のいる大学に挑むことに。ところが成績が足りず、美緒は友人の兄・公平(こうへい)から勉強を教えてもらうことになる。 そこへ顔を出す涼介。彼からのアプローチに戸惑いつつも、一緒に時間を過ごしていくうち、美緒は涼介の真の姿を知るようになっていく。 改めて、彼のことを好きになる美緒。 しかし素直になれず、ひょんなことから涼介を傷つけてしまうことに……! 涼介とのすれ違いが続く中、受験日がとうとうやってくる。 果たして、彼女の恋が辿り着く先とは……?"
3月8日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"16歳の女子高生・藤井真由(ふじい まゆ)は、流されやすい女の子。 『カワイイ』『恋』『おしゃれ』にしか興味がないクラスメイトの間で浮かないように、全力で『今どきの女子高生』を演じている。 本当はピンク色なんて好きじゃないのに『カワイイ女子』に見られたいがために、ピンクのグッズを買い漁る。 そして自宅に帰れば、教育熱心な母親の前で必死に『勉強熱心な娘』を演じている。 偏差値が高く就職に有利な大学に合格しなければ、母から認めてもらえない。 どこに行っても期待される『キャラ』を演じ続ける『ロールプレイング』のような毎日に疲れ切った真由は、やがて将来の夢や自分が本当にやりたい事がわからなくなってしまう。 そんな時、真由は塾講師のバイトをしている大学生・宇田川蓮(うだがわ れん)ことレン先生に出会う。 真由は、おしゃれでイケメンで優しくて、生徒からお兄ちゃんのように慕われるレン先生に淡い恋心を抱くようになる。 ある日、模試の結果を受け取った真由は、あまりの点数の低さに愕然とする。「こんなに頑張ってるのに……またお母さんに怒られちゃう……」 塾からの帰り道、1人涙を流していると、憧れのレン先生に声をかけられる。 レン先生に「興味があることを見つけて、それを極めるために大学に入ろうって思えば、もっとやる気が出るんじゃないかな」と励まされ、希望を取り戻す真由。 その1件以来、すっかりレン先生に夢中になってしまった真由は『どうすればモテるか』を必死にリサーチして、レン先生にアプローチしようとするけれど……?"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"新緑香る田舎街で、ただひとり理系選択をしたリカコ。都会に出て自立したキャリアウーマンを目指す彼女は、誰とも交わらず、放課後は理科室にこもって好きな実験に没頭する日々を過ごしていた。 ところが高校3年生に進級した始業式の日、同じクラスになった葉月エイジ(はづき えいじ)に突然告白されてしまい……! 彼は1年の頃からリカコに憧れていたらしい。明るくて人気者のエイジはクラスの中心的存在。そんな彼が、いつもひとりぼっちのリカコに、なんと猛烈アタックを仕掛けてきた! やがてリカコのオアシスである理科室さえも、エイジに侵略されてゆく。エイジが作る、謎の葉っぱアートと共に。 リカコも最初は相手にすることなく、ただひたすら新緑の葉を使った実験に没頭していた。ところが気付かないうちに、エイジの存在はリカコの中で大きくなってゆく。 そしてそれはリカコの将来へのビジョンさえも揺らがせるものになって……? 初めての告白、初めての彼氏、そして初めての嫉妬――実験みたく思い通りに進まない初めてだらけの恋に、リカコは振り回されっぱなし。この恋愛実験は、果たしてリカコにどんな結論をもたらすのか!?"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"「どうせ思い通りになんかならない」 志望と違う職に就き、諦め癖がついていた早紀(さき)は、ふとしたきっかけで地元に帰った際、成長した幼馴染の和真(かずま)と再会する。 一緒に遊んでいた小学生の頃、呼び名が変わった中学生の頃、そしてあまり話さなくなった高校生の頃……和真と話すうち、次々と昔の思い出していく早紀。 やがて、和真に恋心をいだいていたことも思い出し、和真に気持ちを伝え、和真の気持ちを知ろうとするが、諦め癖ゆえに踏みとどまってしまい、うまくいかない。 とうとう伝えられぬまま、滞在最終日を迎えるが……。"
3月3日更新
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"洋菓子店で働く筒井穂乃果(つつい ほのか)は雪が苦手だった。その原因を作ったのは中学時代のクラスメート、遠藤隆一(えんどう りゅういち)。 ある日、穂乃果が帰宅するとそこには同窓会のハガキが届いていた。しかも『卒業して10年ですね。なので、今回は絶対来てください。遠藤隆一』と、直筆の文字も。 今更、遠藤になんて会いたくない、会えるはずもない、そう思った穂乃果は同窓会を欠席することに。 しかし、それから数日経った頃……穂乃果の務める洋菓子店に遠藤隆一と名乗る男が穂乃果を訪ねてきた。 だが遠藤は穂乃果に気がつかない。それもそのはず、穂乃果は高校デビューを果たし、中学時代とは見た目が変わりすぎていたのだ。 遠藤に正体を知られたくない事情がある穂乃果は、同僚であり友人である笹倉美優(ささくら みゆ)の名を語ってしまう。 穂乃果は、美優のフリをして遠藤に自分を訪ねてきた理由を探ろうとするがなかなか確信に迫れない。 理由を探るために、何度か遠藤と会うことになるのだが穂乃果は次第に遠藤に惹かれてしまい……。 けれど、中学時代のことを思い出すとその想いは伝えられずにいた。 そんな中、遊園地でデートすることになった遠藤と穂乃果。 遠藤はそこで美優と偽っている穂乃果に告白をする。その告白を前に、穂乃果は真実を告げられず逃げ出してしまった。 後悔の念から、何度も真実を告げようとしたのだがそんな勇気は無く……。 中学時代の甘酸っぱい初恋と、大人になってからの恋愛が入り混じり穂乃果は悩みに悩む。 自分の正体を打ち明けるべきか。 穂乃果が出した決断とは……。"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"■17歳の高校生活に、何ひとつ不満はない。幼なじみの慎吾(しんご)、親友の有美(ゆみ)。大切な人がそばにいる。けれど朝子(あさこ)の心の中にある寂しさを拭いきれないのは、2年前に親の仕事の都合で引っ越してしまったもうひとりの幼なじみ、春馬(はるま)が作ったもの……?彼も慎吾と同じ、大切な幼なじみだった。2年前の、あの日までは。 大切なあの子が、笑ってくれていればそれでいい。慎吾の朝は、好きな子を自転車の後ろに乗せて学校に行くところから始まる。誰にも内緒の、幸せなひと時。幼なじみの春馬がいない寂しさはあるけれど、お姫様をひとり占めできるのは、残った者の特権だ。この日までは、そう思っていた。 今日も仲良く登校する朝子と慎吾の姿に、親友の有美は苦笑い。早いとこ、素直になればいいのに。だけど背中を押す、まではお節介になりきれない。良き理解者として身守ってやりますか。この日までは、そう言い聞かせることが出来ていた。 2年ぶりの空気は、何ひとつ変わっていない。春馬は懐かしさを胸に、転校先の高校に足を踏み入れていた。ずっと会いたいと思っていた、ふたりの幼なじみ。会わずにいればいいと願っていた、大切な存在。 この日から何かが変わってしまう。静かに、だけど確実に。そのことに、気づかないフリをしていた。 朝子、春馬、慎吾、有美。4人の心が交錯する、初恋物語。 ――好きという感情は、ひとつだと思っていた。"
ポイント:200pt 価格:216円(税込)
"高校2年の中根菜摘(なかね なつみ)は、入学して以来、藤島冬馬(ふじしま とうま)にずっと想いを寄せていた。その思いを文化祭までに伝えようと決心するものの藤島は夏休み中に彼女を作ってしまい、気持ちを伝える前に撃沈してしまう。 ショックを引きずりながらも、学級委員をしている菜摘は男子の学級委員の今川晴樹(いまがわ はるき)と共に文化祭の準備に励む。 どこか上から目線で、話しかけづらく、苦手なタイプであったが、鋭い洞察力とさりげない優しさに、徐々に惹かれてしまう菜摘。 だが、菜摘は藤島のことを整理できておらず、同時に2人も好きになったこと、また自分は気持ちが簡単に流されるような軽い女ではないのかと悩んでしまう。 親友の更科亜希子(さらしな あきこ)に気持ちを話すと、「そういうのもありだと思う」と言われるのだが、それでも菜摘は納得できない。 葛藤の日々が続き、文化祭の準備中に注意力散漫になっていた菜摘は壁に立てかけてあった大きなベニヤ板にぶつかってしまう。自分に向かって倒れてくるベニヤ板。なぜか体が全く動かず、ギュッと目を閉じることしかできない菜摘。 だが、いつになってもベニヤ板がぶつかる衝撃を感じない。 そっと目を開けると、そこにいたのは……。"