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： 【第１章　塩田剛三　我執なき心がさらなる境地を開く】
【第２章　稲葉稔　鹿鳥神流武術から武道奥義への求心】
【第３章　于永昌　中国の山中で５歳の頃から武術修行】
【第４章　森良之祐　近代的総合武道・日本拳法の解読】
【第５章　黒田鉄山　古流武術と近代スポーツの運動構造の関係】
【第６章　伊藤信之　すべては広義の身体運動である】
【第７章　柳川昌弘　武道の心・技・体の理を求めて】
【第８章　高岡英夫　ディレクト・システム　人類普遍の秘伝】
本書は古流武術の専門誌『秘伝』に約三年間にわたり連載された、現代を代表する武術家・気功師・スポーツ科学者の方々との対談記事を、集めたものである。（中略）
さて本書に御登場いただく方々の中には、世上「名人」「達人」と称される方が何人かおられる。敢えて誤解を招かないよう確認をさせていただければ、このことは飽くまでも「世上の評価」だということである。科学者としての客観的な評価は、それとはまた別のことだからである。
しかし対談を通して言えることは、いずれの方々も各々の専門種目をこよなく愛し、各々独特のポジションに立って真摯なる努力を傾けてこられた方々ばかりである、ということである。そうした人間の生き様としての潔さ、純粋さというものに、私は心を打たれることが多かった。こうした私の思いを少しでも行間に感じ取っていただけるならば、対談を報告する者として望外の幸せである。（はしがきより）